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2020年7月:世界のデジタル動向について知っておきたいこと: PART 3

進化する検索活用方法 Global Digital Reportsシリーズでは、音声検索と音声コマンドの台頭、特にその驚くべき急激な利用率の上昇については以前にもレポートしてきました。 GlobalWebIndex の最新データによると、インド、中国、インドネシアのインターネットユーザーの半数以上が毎月音声技術を使ってインターネットを利用しており、インドでは 10 人中 6 人が過去 30 日間に音声インターフェースを利用したと回答しています。 しかし、検索の方法に変革をもたらしているのは音声技術だけではありません。 GlobalWebIndex の調査によれば、Pinterest Lens や Google Lens のような画像認識サービスは、インターネットユーザー、特に若年層にとってますます重要なツールとなっています。 16歳から64歳のインターネットユーザーの3分の1以上が過去1ヶ月間に画像認識ツールを使用したと回答しておりこの数字は16歳から34歳の女性では40%近くにまで上昇しています。 これらの新しいテクノロジーはeコマースにおいて重要で、特にファッション、ホームデコレーション、さらには消費者向けテクノロジーなど、美意識を重視したカテゴリーのブランドにとっては大きな価値をもたらしています。 昨今の検索におけるもっとも大きな変化は、ブランドや製品について知りたいときの活用方法かもしれません。 GlobalWebIndex はソーシャルメディアがブランドについてのリサーチにおいてますます重要な役割を果たしており、今や検索エンジンに次いで重要な役割を果たしているとレポートしています。確かに検索エンジンとソーシャルメディアの差はここ数ヶ月の間に着実に縮まってきており、人々が購入したいものについての情報を探す方法が変化していることを示しています。 さらに、16歳から24歳までのインターネットユーザーの間では、ブランドリサーチに関しては、ソーシャルネットワークが検索エンジンよりも優れたトップチョイスとなっており、特に若い女性はリサーチニーズのためにソーシャルメディアを利用する可能性が高くなっています。 すべての年齢層のインターネットユーザーの約98%が毎月検索エンジンを使用しており、これらのツールが人々のオンライン活動において不可欠な役割を果たし続けていることは間違いありません。 しかし、最新のデータでは、購入の意思決定に役立つ様々なツールを利用しているという事実が浮き彫りになっています。 その結果、マーケターは、オーディエンスや消費者がどのように自社ブランドを発見し、学びたいと思っているのか、特に検索に適した要素をどのようにソーシャルメディア活動に織り込むことができるのかについて、より広く考えることが不可欠となっています。
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2020年7月:世界のデジタル動向について知っておきたいこと: Part 4

在宅リモートワーク:  予期せぬ働き方改革 COVID-19の蔓延後、世界でも日本においてもその予防対策の一つとしてGoogle meetやslack, zoomなどのツールを活用した在宅リモートワークが新たな働き方として定着しつつあります。直接的な影響を受けることの少ない業界に従事する従業員にとって多くのメリットが感じられるこの新しい働き方ですが、GlobalWebIndex が6月末に行った調査によると、世界のインターネットユーザーの4分の1強が、パンデミックが去った後も在宅勤務の頻度は高いままであると予想しています。 この数字は国によって大きく異なり、インドとフィリピンでは回答者の半数以上が在宅勤務がより一般的になると予想しています。 ロックダウンが施行された結果、直接的なマイナス影響を受けない業界における多くの人々や企業がこのワークスタイルを自分たちの新たな働き方として取り入れる方法を学びメリットを享受してきました。 しかし私たちの前に出現し一般化していった多くのデジタルデバイスやサービスの多くと同様に、このシフトは必ずしも私たちの働き方の二極化を伴うものではないと考えられます。つまりソーシャルディスタンシンングの必要性が緩和されれば、クライアントやチームメイトと対面での仕事を行う必要のある(または自発的に選択する)場面がまた多く生まれてくると考えられます。 結果として仕事の将来は「WFH(=Working From Home、在宅勤務)」よりも「WFW(=Working From Wherever、どこでも勤務)」となる可能性が高いと考えられます。すなわち、将来的には企業や個人がパフォーマンスを最大化するために最も意味のある場所から働くというものです。言い換えれば、”家とは心が在る場所 “であるのと同じように、”オフィスとはwifiが在る場所”なのです。 この予期せぬ働き方改革は、特にB2B領域のブランドにとって重要な意味を持つと思われます。例えばより高速なノートPC、オフィス家具、自宅家具、コンピュータモニター、チームコミュニケーションプラットフォーム、セキュアなリモート接続サービス、セキュリティソフトウェア、ホームバリスタ、自宅セキュリティなど、人々がオフィスの外でより効率的かつ効果的に仕事をすることを可能にする製品やサービスは、今後数ヶ月の間に需要が増加する可能性があります。 同様に、人々のオフィス外勤務習慣がより定着し進化していく中で、まだ見ぬ新たなビジネスチャンスが生まれる可能性は大いにあります。 定着するビデオ会議 GlobalWebIndex の調査によると、インターネットユーザーの4分の1強がパンデミックが去った後も、ビデオ会議プラットフォームやツールを頻繁に利用したいと答えてます。 一方で、インドでは半数近くのインターネットユーザーがビデオ会議の継続利用に意欲的であるのに対し、日本では同様の志向を持つのは10人に1人程度にすぎません。 しかしデータを見るとこの違いは技術的な要因によって決まるものではないようです。コネクテッド・テクノロジーにおいてよく見られるように、普及率やデジタル上でのアクティブ率はインフラのクオリティよりも利用者の年齢によって左右される可能性が高いことがわかります。 実際インドのインターネットユーザーは、世界で最も遅いインターネット接続に悩まされ続けているにもかかわらず、他のどの国のユーザーよりもビデオ会議やビデオ通話を受け入れているようです。 平均的に、年齢の中央値が高い国のインターネットユーザーは、デジタル上のアクティビティやトレンドに大きな変化が起こることを予見している可能性が低くなります。この仮説の裏付けとなるのが、年齢・性別別のテレビ会議利用の増加に関する世界的な数字で、若年層と高齢層のユーザーの期待値に明確な差があることを示しています。 いずれにしても、テレビ会議の利用が急増したことで、人々のデジタルプラットフォームのポートフォリオに様々なものが追加されたことになります。 4 月のレポートで報告したように、Zoom はこれらの新しい行動の最大の受益者の一人であるように見えますが、パンデミック以降で日常的な利用が急増しているのはZoom だけではありません。 Zoomはウェブサイト上でブランドのバーチャル背景のセレクションなどのブランディング・セールス素材を提供し始めていますが、数あるコミュニケーションプラットフォームが有料パッケージの他に広告付きのビデオ会議モデルを採用するのは時間の問題かもしれません。
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2020年7月:世界のデジタル動向について知っておきたいこと: Part 2

“コネクテッド”テックの利用拡大が続く 新しい調査によりますと、多くの国でロックダウン規制が解除され始めたにもかかわらず、4月のレポートで報告したコネクテッドデバイスの利用増加は今日も続いています。 GlobalWebIndex のCovid-19関連の市場調査では、10人に7人のインターネットユーザーがCovid-19流行前と比べて携帯電話の利用時間を増やしておりまた、半数近くの人がラップトップコンピューターの利用時間を増やしていることがわかりました。 一方で、私たちのストリーミングサービスに対する愛情は高まる一方です。GlobalWebIndex の回答者の半数以上が2020 年の初めに比べて、映画やテレビ番組をインターネット上で視聴することが多くなったと回答しています。 同様に、インターネットユーザーの10人に4人以上がソーシャルメディアの利用時間が増えていると答え、また7人に1人が動画コンテンツの作成やアップロードにより多くの時間を費やしていると答えています。 しかし、コネクテッド・テックは、ロックダウン中に人々を楽しませただけではありません。エリクソン社が調査した結果、携帯電話ユーザーの10人に8人以上がインターネットに接続されたテクノロジーがパンデミック時の対応に役立ったと報告しており、子供の教育支援(76%)、友人や家族との連絡(74%)、さらには精神的な健康やウェルビーイングの向上(43%)にも役立ったと答えています。 実際ここ数週間の間に高齢者が感じる疎外感や孤独感などの問題において、コネクテッド・テクノロジーが果たす役割を強調する記事が数多く登場しています。 コネクテッド・テクノロジーの過剰な使用が有害であることを示す多くの証拠がある一方で、同じテクノロジーが人々の生活の質を向上させることもあることを忘れてはなりません。  
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2020年7月:世界のデジタル動向について知っておきたいこと: Part 1

2020年の下半期に入って世界のデジタル・ランドスケープはさらなる急速な進化を続けています。 また、未だ各国で進行中のCovid-19ウイルスの大流行は人々の日常生活の様々な側面に影響を与え続けています。 現在、多くの国でロックダウンが解除されつつありますが、そのロックダウン中に世界中の人々が新たに使い始めたデジタルツールやソーシャルメディアが多数ありました。その結果、さまざまな種類のデジタルアクティビティの利用率、利用時間が各種大幅に増加しています。 Akamaiのレポートによると、今年は世界のインターネットトラフィックが 30 パーセントも増加し、GlobalWebIndex の調査によると2020年年初よりもネットデバイスを使用する時間も大幅に増加しています。 これに伴い、We Are SocialとHootsuiteとのパートナーシップにより作成された新しいレポート「Digital 2020 July Global Statshot」では、いくつかの重要なマイルストーンとトレンドを記しています。 2020年7月のGlobal Digital Reportの主な見出しは以下の通りです。 ●世界の半数以上がソーシャルメディアを利用●ロックダウン中に形成された多くの新たなデジタル・ネット利用方法、習慣が継続●世界でTikTokの利用は急増、しかし今後の成長はより困難になる可能性●インスタグラムが新たな節目を迎える●検索の仕方は進化し続けており、ブランドにとって重要な意味をもたらす 本レポートはこれまでで最も包括的な四半期報告書であり、150以上の豊富なデータとトレンドのチャートが掲載されています。これらの全てのチャートは以下レポート本体より無料で見ることができますが、今四半期の主要なアナリシスは以下については本ブログにてカバーしてします。 トップストーリー:世界の半数以上がソーシャルメディアを利用 ソーシャルメディアの利用者は過去1年間で10%以上増加し、2020年7月月初には世界全体で39億6000万人に達している。これは、世界人口の半数以上の人がソーシャルメディアを利用していることを意味します。 過去12ヶ月間の成長トレンドを見ると、1日平均100万人以上の新規ユーザーがソーシャルメディアを利用し始めており、これは毎秒約12人の新規ユーザーに相当します。さらに、世界全体の合計がすでに半分を超えたにもかかわらず、成長のペースはここ数ヶ月で加速しています。 COVID-19に関連したロックダウンが成長率の増加に一役買っているかもしれませんが、今回の集計データの多くは第1四半期に更新されたものです。よって次回のレポートではさらなる急速な成長が見られる可能性があります。 インターネットユーザー数も引き続き堅調な伸びを示しており、最新の分析によると、昨年は3億4,600万人が初めてインターネットを利用したことが明らかになりました。現在、世界中で45億7000万人がインターネットを利用しており、世界の総人口の60%近くを占めています。 これは今年の4月に発表した数字と似ていますが、ITUおよびGSMA Intelligenceとの協議を経て、一部の大国のインターネット・ユーザー数を大幅に下方修正しました。これらの修正は、我々が広範に追跡してきたインターネットユーザー数のレポートに起因しています。他のレポートの中には、極めて短期間で非現実的に大きな成長を示すものがあり、その結果、関連する国の人口統計学的および社会経済的実情を考慮すると、あり得ないように見える数字が表示されていました。 しかし、過去の数字を修正しても、最新のデータによれば、世界のインターネットユーザー数は、過去数回のレポートで報告してきたのと同じペースで成長を続けています。 世界のインターネット利用者数は過去 12 ヶ月で 3 億 4,600 万人増加しており、前年比で 8% 以上の増加となっています。平均すると2019年7月以降、1秒ごとに約11人の新規ユーザーが初めてオンライン利用を始めていることになります。 今期の携帯電話ユーザーについて報告している数字も、4月に発表した数字と比較すると横ばいのように見えますが、GSMA Intelligenceの最新データによると、全体の合計に修正があったにもかかわらず、ユニークモバイルユーザーは成長を続けていることがわかります。モバイルユーザーは過去1年間で2.4%増加しているますが、2020年の最初の3ヶ月間は前四半期比0.5%増と成長ペースが鈍化しています。 この成長ペースの鈍化は、世界全体の成長に占める割合が大きい中国を中心としたコロナウイルスのロックダウンの影響によるものと思われます。

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