世界の最新デジタルトレンドを網羅したDigital Global Report に引き続き、日本の市場動向に特化したDigital 2020 Japanを本日公開しました。

その中からいくつかの興味深い抜粋をご紹介します。まずは過去1年における日本全体の概況から。

前年比で全体の人口は363万人の減少となった一方でモバイル契約者数は610万件増加しました。ネットユーザー数は210万人減少した一方でソーシャルメディアのユーザー数は300万人の増加となりました。

次にグーグル検索キーワードランキングです。「天気」が2位に大差をつけて1位、以下2位の「ヤフー」、5位の「漫画」、7位の「楽天」、13位の「イオン」、17位の「モンスト」、19位の「ラーメン」というあたりに日本独自の傾向が現れています。

ゲーム分野を見ていきましょう。アプリ内のダウンロードコンテンツを購入した人は全体のうちの7%弱で、クラウドまたはストリーミングゲームをプレイした人は4%強、ゲーム配信をされた人は6%弱、そしてそのようなゲーム配信を見た方が11%、またeスポーツトーナメントを見た方は6%弱いらっしゃいました。この分野は世界と比べて少し遅れを取っている日本ですが、今後どれも伸びていくことが予想されます。

次にデジタルイノベーションに対する取り組みについてです。まずはiPhoneのsiriやAmazonのAlexaなどに搭載のボイスサーチ機能を使った方は16%、AmazonプライムやHulu、Netflixなどのストリーミングサブスクリプションサービスを使ってTVコンテンツを見た方は28%、Alexaなどのスマートホームデバイスを所有されている方は3.6%、そして仮想通貨を所有されている方は6%弱との結果になりました。この分野もゲーム同様、各種今後の伸びが見込まれています。

お待たせしました。ソーシャルメディア上での各種動向ですが、過去30日以内にSNSを利用されたことのある方は88%、各種SNS上でコメントを残す・リツイートをする・投稿をする、などのアクティブなエンゲージメントをされた方は76%と高い割合を誇る一方で、1人あたり1日のSNSの利用時間は平均45分と短く、これはなんと世界で最少の数値となっています。日本人の平均的なSNSアカウント所有数は3.4で、仕事上の必要性からSNSを使う方は15%いらっしゃいます。

よく使われているSNSランキングです。youtubeがトップ、次にLINE、3位にTwitterという結果でした。日本におけるLINEとTwitterの利用率、ユーザー数の多さはもう有名ですね。4位にはインスタグラムがランクイン。若者に人気のTikTokはスカイプと同率の7位でした。

みんな大好きyoutubeでの検索キーワードランキングです。1位は「歌」、2位に「アニメ」、といったあたりに驚きはありませんが6位になんとゲームの「フォートナイト」がランクイン。特定のユーチューバーによる配信ではなく、当該ゲーム自体の動画を期待してyoutubeを利用された方がこれだけ多くいたことは驚きです。その人気ユーチューバーからはフィッシャーズと東海オンエア、それにHIKAKINがそれぞれ10位、16位、18位にランクイン。絶対王者のHIKAKINはすでにチャンネル登録が済んでいて、もうあまり検索されないというところでしょうか。

モバイルアプリのカテゴリー別利用割合です。最も多いのがSNSで68%、僅差でメッセンジャーアプリが67%、次がマップの60%、続いてビデオ関連アプリとの結果となりました。意外にもゲームはそれほど高くなく35%で、さらに世界と比較して低いのがデートアプリでたったの3%との結果となりました。

続いてアプリの課金額ランキングです。なんと1位にLINEマンガがランクイン。そして2位にLINE自体、そして3位にLINE MUSICと1−2−3フィニッシュのLINEが際立った強さを見せました。世界では揺るぎないトップセールスを誇る出会い系アプリからは5位にペアーズ、6位にタップルがランクイン。一方でゲームアプリに絞った課金額を見てみるとFate/Grand Orderが1位を飾り、ロングセラーのモンストとパズドラが依然人気高くそれぞれ2位、3位に。またポケモンGO、ツムツムもそれぞれ6位、10位と根強さを見せました。日本ならではの傾向の1つとしてプロ野球選手を集めて楽しむプロ野球スピリッツAが9位にランクインしました。

一方でアプリのアクティブユーザー数ランキングで見てみると、こちらでも1位はLINEですが2位にTwitter、3位にインスタグラムがランクイン。4位はYahoo!ですがその他にも同じYahoo!から天気アプリが6位に、さらにYahoo乗り換え案内が9位にランクインするあたり日本での根強いYahoo!人気が見て取れます。ゲームで見てみるとこちらはもう国民的ゲームアプリと言っても過言ではないディズニーのツムツムが1位にランクイン。ちなみに提供元はLINEですので一般アプリのアクティブユーザー数、さらに課金部門と合わせてLINEは堂々の3冠達成です。

いかがでしたか。こちらからフルレポートを参照、ダウンロードいただけます。全て英語となりますが本ブログにて今後、日本語解説を引き続きお届けしたいと思います。